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大いなる西部、米モンタナ州は、トレジャーステイツ、別名を「ビッグスカイカントリーといい、その名のとおり、空が広くて心地よい。
今回はロッキー山脈をたたえるモンタナに、「熊と出会う旅」に出た。
旅人:辻 一成
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ジェニファー |
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ソルトレイクシティからポートランド行きのデルタ便に搭乗し座席に腰掛けると、となりに赤ちゃんを抱えた女性がやってきた。
「かわいいね」クーハンに赤ちゃんを横にさせる彼女に言った。
「あなた日本人ね?わたし以前日本で英語教師をしていたんですよ」
人懐っこい笑顔で身を乗り出して話す。一気に親近感がわく。
母親と同様に大きなクリクリの目でじっとこちらを見据える赤ちゃんは女の子、名前をジェニファーといった。
「じゃあジェニファーちゃんに、おじさんが折り紙を折っちゃおうかな」
座席前に用意されたフリーの機内誌をびりびりとやぶく。
赤ちゃん以上に、彼女の目がキラキラ輝く。 |
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ティートン国立公園
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ジャクソン(Jackson)は「全米一エレガントな国立公園」ティートン国立公園(Grand Teton N.P.)の南端に位置する、花と緑にあふれる高原都市。
(写真中のアーチは鹿の角でできている)
ソルトレイクシティからは一日に数本のシャトル便がジャクソンホール空港に向け飛んでいるので、日本からも同日中の到着が可能。
町のお土産店には熊や鹿等をモチーフにした置物や小物、カード類がところ狭しと並び、観光地ムードを盛り上げている。
以前泊まった際に友人になったフロント係のいるスーパーエイト・モーテルを訪ねたが彼は今はこの町にはいないとのこと。しかし支配人らしき女性が彼の友人なら、と宿泊費をオマケしてくれた。やった!こういうリゾート地のモーテルはえてして他の町よりも宿泊費が高く設定されているからすごく得した気分。彼には御礼と会えなくて残念だった旨の手紙を書き彼女に託した。 |
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イエローストーンのオオカミ |
イエローストーン国立公園内のタワージャンクション(Tower Junction)あたりで野生のオオカミに遭遇、あわてて車を停める。悠々と車の前を横切るオオカミ。
彼らは人間の手によって捕獲されたが、近年コヨーテが台頭し崩れ始めた生態系を復元させる為に再び人間の手によって放たれたと以前テレビで見た。「ラン!」と我が家の犬の名を呼んだ(?)いぶかしげにこちらに目をやり草原の中へと消えてゆくオオカミ。
その様をずっとビデオに撮った後発車したら前方で車を停められた。
パークレンジャーのお兄さんが少し興奮気味に話しかける。
「きみ今おおかみを見たよね!すごくラッキー!でもパーク内での停車は危険だよ!必ずパーキングエリアを利用して」
「OK」 |
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ベアーズトゥース |
ベアーズトゥース(Bears Tooth Pass)はその名の通り、熊の牙の形をした岩山をかなたに望む、ワイオミングとモンタナの州境にあたる3000m級の峠道。
もうこの辺りまで来ると植物は一切生えていない。
万年雪をたたえた山頂辺りには赤茶けた大地に石がゴロゴロところがっているだけ。
でもそのながめはまさしく絶景、はるか眼下には大昔氷河によって深くえぐり削られたU字形の渓谷が見渡せる。
このベアーズトゥース・パス・ハイウェイの開通時期は例年6月から9月のわずか3ヶ月のみ。
周辺にはベアーズトゥース以外にもみどころが豊富。 |
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グリズリーの手形 |
沿道の土産物店では赤とうがらしからできた目潰しスプレーが防護用として売られている。
結局生身のグリズリーには逢えなかったけれど、そうじゃない(?)グリズリー達にはたくさん出会えた。
着ぐるみ、ぬいぐるみ、彫刻、剥製、トーテムポール等々・・・・また熊の名のついた多くの地を訪れることが出来た、まさしく「グリズリーの王国」
ロッキー・ベアーズトゥースを彼らの城とみたてるなら、その「お膝元」を訪ねた心うるわしき旅であった。
写真はベアーズトゥース・ドライブウェイ脇のグリズリー生息地で見つけた彼らの手形・・・大きいっ! |
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●今回の旅人
辻 一成(つじ かずなり)さん
1963年名古屋市生まれ。22年間のサラリーマン生活中に6度の渡米。いつもラテトディスティネーションをモンタナに絞ったドライブ旅程を組む。現在はキャラクターデザインの小鬼堂を主宰。
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